パルシステム山梨 長野

国産・産直・環境にこだわり、安心・安全の食材をお届けします。

食の安全講演会「遺伝子組換え作物、何が問題?」-安全を無視した開発競争-を開催しました

食の安全講演会「遺伝子組換え作物、何が問題?」-安全を無視した開発競争-を開催しました

2011.11.29パルシステム山梨 長野

30_1パルシステム山梨「食の安全ひろめ隊」では、11月27日(日)に甲斐市竜王北部公民館ホールにて、「遺伝子組換え作物、何が問題?」-安全を無視 した開発競争-と題して食の安全講演会を開催しました。講師の河田昌東(かわたまさはる)さんは、分子生物学者で遺伝子組換えの問題点を追及され、遺伝子 組換え情報室代表のほか、現在は私立四日市大学で講師をされています。当日の来場者は、約50名となりました。

 

私たちは『遺伝子組換え作物』(以下GM作物、GMナタネ)というと、危険なものだと漠然とは知っていますが、河田さんのお話を聞き、

  • 遺伝子組換えとは、動植物が自然交配や突然変異による品種改良ではなく、分類学上かけ離れた生物の性質を持たせること。
  • 染色体をどこに組み込むのか予め特定できないので、タンパク質合成ができれば良しという結果オーライな技術。
  • 作物の農薬耐性種子により、残留農薬が問題となり、健康に与える影響は大きくなった。
  • 遺伝子組換えによる害虫抵抗性を持った作物の花粉が飛散した雑草を食べる昆虫が死んでいき環境に与える影響も大きい。
  • 日本国内にもGMナタネは自生している。自生したGMナタネは近縁種のアブラナ科と交配し、耐性を持ち、多年草化。第二世代、第三世代へ世代交代している。

などなど、実は私達消費者の知らないところで、人工的に生み出された食品ができ、それを摂取しているかもしれないという事実があります。

さらに、それは私達だけでなく、今後何世代にもわたり生殖器系に影響を及ぼす危険性があるとの動物実験の結果も何例か出ているそうです。

 

30_2講演の中で衝撃を受けたのは、発光する遺伝子をうさぎに組み込み、暗闇でも薄緑色に光るうさぎがいて、実際にバイオテクノロジーアートとして作られ たということ。では、これを人間に組み込んだら、暗闇でも薄緑色に発光する赤ちゃんが生まれるということになります。アメリカの某多国籍バイオ化学メー カーの強大な力。アメリカ政府にも大きな影響力を持つという某メーカーにより、各国の飼料用作物の残留農薬の基準を引き上げさせた。ちなみに日本は 6ppmから20ppmに!!

 

今回の河田さんのお話は、専門的な『遺伝子組換え』という問題についてわかりやすく講演いただき、参加された方からも、『今日のお話はとてもわかり やすく、遺伝子組換えの根本的なところから知ることができ、とても貴重なお話でした』 『人工的に生み出された物で意図していないところまで影響が及び、全ての環境に繋がっていくことを知り恐ろしいと思いました』 『遺伝子組換えが種の保存と関係があると知りました。次の世代のため、経済より重んじるべきだと考えます』という感想をいただき、あらためて食の安全の大 切さを学んだ良い機会となりました。

 

今後も食の安全ひろめ隊では、遺伝子組換え問題をはじめ、食の安全に関する問題について組合員や地域の皆様に有用な情報発信をしていきたいと思います。