2017年3月22日、NPO法人HAPPY SPACE ゆうゆうゆうの協力のもと、10組の親子に向けたTPPカフェを開催することができました。
普段は、ここ、つどいの広場によく来て、子どもを遊ばせながらママたちと交流をしたり、ゆうゆうゆう主催の子育てに必要な学習の場に参加しているみなさん。
はじめに「TPPってどんなことか知っていますか?」という質問に、全員が「なんとなく~。TPPという言葉は聞いたことがあるけど、自分には関係ないことだと思う」という答えが返ってきました。
TPPカフェの流れは、紙芝居もどきを使った寸劇からスタート。
弁護士・元農林水産大臣の山田正彦氏の書かれた「5分でわかるTPP」テキストをもとに、子育て層の関心がありそうな、「食の安全」「医療」「教育」「インターネット等に関する制限」などに絞って、もしTPPや2国間協定でアメリカのルールを押し付けられたとしたらどうなる?というお話をしました。
そのあと、お茶やケーキを食べながら、グループトークをしたところ、初めの様子とはうって変わって、活発な意見や感想を交わすことができました。
そこでは、‘普段子育てに追われて、ニュースどころではなかったが、それは今の安心できる現状があってこそだと気づかされた’という声もありました。また、“遺伝子組み換え 成長ホルモンといったものは、むしろいいものだと思っていたので、価値観が変わった”、“今日勉強したことは、現実になったらとてもこわいと思ったが、政府がやっていることに私たちは口出しできないのではないか?”という率直な意見も出されました。
今日のTPPカフェを通じて私たちメンバーが気づかされたことは、「いかに普段の生活の中で、今からすすめられようとしている日本の姿が見えにくくなっていること」「いろんな不安材料に対して、ちゃんとした情報や知識が伝えられていないこと」「TPPや2国間協定といった1見難しいテーマに関しても興味が薄かったママたちが1時間余りで関心を持ってもらえるようになったこと」でした。最後には、ゆうゆうゆうのスタッフの方からも内容をもっと多くの人に知らせたいので、他のママたちのところでもやっていただけないか?という提案までいただきました。
都留文科大学や、ゆうゆうゆうで2度にわたるTPPカフェはとても有意義なものでした。講演会などは、もともと少し興味がある方が集まります。しかし、多くの興味がない方に向けてはたらきかけていき、問題提起していく活動も生協の役目だとも感じました。
TPP課題推進チームの活動は3月をもって一旦終了となりますが、本来の2国間協定などは、終了ではありません。ますます今後の動向を見守りつつ、国民として親として、安心できる生活を守りたいと思います。
アンケートより…
- TPPは農業のことだけだと思っていましたが、薬や学校のことなど、身近なことだらけなことに驚きました。実際、アメリカの現状を聞いて、日本も同じようになってしまうかと思うと怖いなと思います。
- 今の生活で毎日がいっぱいで、あまり気を付けようと思う点はないですが、TPPやそういう問題が切実に迫っていることがよくわかりました。
- 農業以外のことでもマイナスを感じることが多くありえることがわかり、より不安になった。「経済」と人の生活をはかりにかけたとき、経済が勝つことが優先されては子を持つ親としてつらい。
- 自分が注意してあげられることは、これからもしてあげようと思います。ニュースやインターネットで日本や世界の動きをなるべく気にしようと思います。
- 20年後、子どもが20才になったころどんな世の中になっているのか。日本はアメリカに支配されていないのか?
- 子育ての中で一番気になっているのは教育、学校に関して。TPPが関係するとは、今日驚きましたが、ニュースも違った観点で見れる気がします。