ブックタイトルあーしあん299

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概要

あーしあん299

研修の目的 昨年12月14日、みかん生産者の静岡県清水の八木さんと、パルシステム静岡を訪問させていただきました。独自生産者さんの状況を伺い、この時期になる青島みかんの収穫作業のお手伝いをさせていただき、またパルシステム静岡ではキッチンカー運用の取り組みについて伺う今回の内容、とても楽しみにしていた研修でした。近隣で唯一の後継者 残念なことに、研修当日には青島みかんの収穫が終わっていたため、予定にあった収穫のお手伝いをすることが出来なかったのですが、八木さんのご自宅でみかん生産の現状をお聞きすることが出来ました。 八木さんと言えば、パルシステム山梨ホームページの産地情報に掲載されている動画では、とても気さくな人の良さとしっかり者の息子さんが印象的ですが、お会いして全くその印象通りでとても嬉しく安心しました。 パルシステムとのお付き合いは35~40年前からとのことですが、かつて近隣で50軒あったみかん農家は現在10軒になり、後継者がいる農家は八木さんだけと伺って、厳しい現状を実感しました。 息子さんはお母様が具合を悪くされてしまったことで後継を決めたとお話されていましたが、八木さんご自身、「第1次産業は、自分で値がつけられない。」「昔は文句なしに後を継いだが、今の赤字経営では継げとは言えない。」と、表情を曇らせていました。八木さんの人柄が育てるみかん 今は3000坪の農地に、早生みかん6割、青島みかん2割、甘夏2割の生産を行っているそうですが、青島みかんのなりは極端で、今年は豊作とは言えない収穫量だったそうです。 そんなお話の中で、「土も人間と同じで、豊作が続くと疲れる。」また、品種改良によって甘くなっているみかん(特に早生みかん)に対して、「酸味もあってこそ美味しいみかん。」とおっしゃった言葉が印象的で、八木さんの人柄とみかん作りへのこだわりを感じました。 さらに、お話を伺った後にバスの車内から見学させていただいた圃場は、陽を長く当てることでみかんを甘くさせるため山の急斜面の段々畑で、雨が降ると土と一緒に肥料も流れてしまいその度に追肥しなければならないことや、温暖化によって冬になっても死なずに越冬してしまうカメムシを農薬を使わず手で採るなど、安心安全で美味しいみかん作りのためのご苦労に、感謝の想いでいっぱいになりました。 山の段々畑を見せていただいた後には、現在順番に苗木を植えていると言う日本平に整地された圃場も見学させていただきました。まだ大きな石が多く大変な準備作業とのことですが、後継ぎの息子さんと新たな圃場で栽培される八木さんのこだわりのみかんに期待したいと思います。地域への種まき パルシステム静岡では移転し新たになった富士センターと本部事務所の施設を見学させていただき、“地域への種まき”として取組んでいるキッチンカー『びすとろパル号』運用の取り組み事例を伺いました。 運用までに地域の居住環境や地域性などを調査データ化し、パルシステム静岡の課題と照らし合わせた結果、~地域コミュニティの潜在能力を活かし「食」を通じた“たまり場“をつくる~をコンセプトにキッチンカーが誕生したとのことでした。 運用を始めてからの1年、地域の様々なイベントに出向き、簡単な調理法のPB商品等の試食や販売を行い、視覚的な魅力からもコミュニケーションツールとして大活躍で、認知度も高まっているとのことです。山梨へも要請があれば来て下さるとのこと、どこかのイベントにお目見えすることがあるかも知れません。理事だより理 事 田村  香2◆第22回定例理事会報告(2017年1月26日開催)全議案、可決・承認されました。◆協議事項①2017年度 事業活動方針(一次案)検討について②2017年度 機関会議日程決定について③「職員就業規則」「定時職員就業規則」「再雇用定時職員就業規則」「賃金給与規定」一部改定について◆特別報告手数料プロモーション見直しについて(追加)理事研修~清水の八木さん/パルシステム静岡を訪問して~