ブックタイトルあーしあん300

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概要

あーしあん300

2ファストファッションの代償 ぱるはぴでは2016年4月に、県内のフェアトレードショップや県内大学生と共催し、ドキュメンタリー映画「ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション・真の代償~」の上映会を行いました。ファストファッションと呼ばれる衣類が作られる様子や、バングラデシュなどで働く人々のきびしい現実を見ることができる映画です。 映画の舞台バングラデシュにおける200万人にもおよぶ衣料品産業の労働者は、そのほとんどが若い女性たちで、国の輸出の80%を支えています。しかし、彼女たちが得られる収入は最低賃金のひと月約3,800円にすぎず、これはスラムでの暮らしに必要な生活費の60%しかカバーできていません。厳しい労働条件のもと働いていた彼女たちを2013年4月24日襲ったのは、最悪の事故でした。 8階建ての縫製ビルが崩壊、死者は1000人を超えました。犠牲者のほとんどは、そこで働く若い女性でした。 バングラデシュは古くから手刺繍・手織りが盛んで、非常に細かい刺繍製品や模様が織り込まれた織物を織る技術があります。しかし現在では機械織りが主流になり、欧米など大企業の下請け工場で働かされています。 フェアトレードでは、「手織り」「手刺繍」など失われつつある伝統技術を大切にし、労働環境に配慮した上で、人々が誇りを持って仕事を行うことができるようにしています。カラティマク手工芸自助財団の紹介 インド中北部のラクノー地方に伝わる手刺繍の技術を使って、田舎に住む多くの女性生産者による自助グループと共に生産を行っているフェアトレードNGOです。この自助グループは、地方の貧しい女性たちで構成される小規模事業で、女性たちは日々、母から娘へ、姑から嫁へと受け継がれてきた刺繍技術を使って、経済的自立を目指し力を合わせて働いています。 刺繍をしているのは、ラクノーの中心から車で2時間ほどの村の女性たちです。この地域は気温が40度を超えることも多く、大変厳しい環境で暮らしています。泥をこねてできた風通しのいい家の中で、家族やヤギに見守られながら、一刺し一刺し刺繍が施されています。「女性は働くべきではない」という封建的な環境が今も根強く残る村の中で、女性たちが家の中で仕事を持ち働ける機会となっています。 前身ごろに贅沢な刺繍が施された「クルタ」の刺繍には、4~5日かかるといわれています。この唯一無二の贅沢な刺繍の衣類は、ぱるはぴでも取り扱っています。ぜひお店で手に取ってご覧ください。フェアトレードで暮らす フェアトレードとは、途上国の中でも社会的・経済的に立場の弱い人々に、仕事の機会を作り出し、公正な対価を支払うことで、彼ら・彼女らが自らの手で生活を向上させ、経済的に自立できるよう支援することです。2017年2月で17周年を迎えたフェアトレードショップぱるはぴ。* 5月にはリニューアルオープンを予定しています。もっと地域にフェアトレードを広めるため、組合員の皆様と一緒に取り組んでいきたいと思っています。*旧エコ・リカーショップから★★★印の画像はシサム工房提供