ブックタイトルあーしあん309

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概要

あーしあん309

2 明けましておめでとうございます。昨年中は組合員の皆様より温かいご支援やご理解をいただき厚く御礼を申し上げます。今年もどうぞよろしくお願い致します。 この数年、社会問題とされている事が身近に感じられるような気がしておりますが皆様はいかがでしょうか。食や環境問題、地域の中の助け合いなど私の子供の頃に比べ大きく様変わりしてきました。 私が子供時代、クリスマスと言えば父が山から切ってきた小ぶりのモミの木がその象徴でした。匂いをかいだだけで体中からワクワク感が溢れました。ライトを巻き、星飾りをつけ、白い綿を乗せただけの質素なツリーでしたが充分満足でした。 クリスマスが過ぎると祖父がたくさんの稲わらを抱えて縁側へ広げ、しめ縄つくりを始めます。28日か29日にはご近所さんと一緒に賑やかに餅つきです。 かまどから立ち上る湯気と餅米の蒸ける匂いは今でも浮き足立つ気分です。餅つきが一段落した後、冷える台所でコトコトとお節を作る母の姿。よく煮物のお醤油が足りなくなりお隣さんに借りに行かされたものでした。出来あがったお節をお裾分けしあうのも楽しみの一つでした。そうして迎えた新年三が日は、年末の慌ただしさが嘘のように地域が静かで穏やかな空気に包まれていました。贅沢とは縁遠い、けれどとても丁寧で隣り近所との繋がりが当たり前にあった心豊かな暮らしでした。 その後、経済という流れの中で効率と便利さが追い求められ、我が家のモミの木は枯れることない作りものになり、餅つきは機械がしてくれるようになりました。コンビニやスーパーは元旦から開いており、欲しい物を我慢することも借りることもありません。豊かな社会になったように思えますが、地域の中での繋がりは昔に比べ薄くなり「ちょっと困った」を助け合うことは少なくなってきたと感じます。それどころか、ご近所のお顔もわからないといった地域コミュニティの衰退、少子高齢化や介護問題など暮らしの中には新たな不安も生まれてきました。 このような不安に対してパルシステム山梨は、柱である食と環境を守り持続可能な社会づくりへの貢献をしていくこと、そして、協同組合として少しでも地域社会や組合員の皆様のお役に立つため様々な取り組みを進めています。中でも今年度は小さな交流の場で、日常皆様が感じていらっしゃること、地域や暮らしの課題などを直接お聞きしたい、加えて組合員さん同志のつながりの場になって欲しいという願いを持ち『ぱるカフェ』を開催しています。出来るだけ歩いて行けるよう、お住まいに近い場所でこじんまりとしたお茶会と考えております。これをきっかけに、小さな力が集まり何かが芽吹くかも知れない「ちょっとした助け合い」が出来るかも知れない、そんなワクワク感がこれからの私たちの住む地域には必要ではないでしょうか。 『ぱるカフェ』は始まったばかりです。これから回数を重ねていきますので、お近くで行う際にはちょっと”お茶しに“いらっしゃいませんか? 2018年もパルシステム山梨はしっかりと前に進んでいきます。組合員の皆様のなお一層のお力添えをお願い致します。 「皆様にとりまして今年一年が素晴らしい年になりますように」と祈念致しまして新年のご挨拶とさせていただきます。?2018年 迎春パルシステム山梨 理事長梅原 隆子ぱるカフェの様子稲わらを編む様子