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概要

あーしあん323

2農業において自分が信念をもってやってきたことは雅巳―農業を始めて35年、パルシステム山梨との付き合いが一番長いです。生協と付き合うようになったきっかけは、自分が作った野菜を組合員の方においしく食べていただきたいというのが一番の理由。顔が見える関係で、こちらの思いが直接伝えられることが一番大切で利点だと思っています。いくら化学農薬不使用の野菜であったとしても、高価だったらいけないというのを信念としてやって来ました。化学農薬不使用や有機で野菜を作っている人たちは、珍しい野菜を作りたがることが多いけれど、私は一貫して基幹になる野菜を作ってきました。これからどれ位農業を続けていけるかはわからないけれど、これからもそれは変わらないと思います。小さい頃お父さんの背中を見ていて何か感じていたことはありましたか雄高―小さい頃は畑仕事を手伝っていましたが、遊びの延長みたいな感じでした。父の事は、よく働く人だな~と思っていました。自分自身は保育園に行くよりも、畑の仕事をしたい!貢献したい!と思っていました。遊びに行くよりは仕事と思っていました。後を継ごうと何時くらいから思っていましたか雄高―小学校に入って友達ができて、だんだん世の中がわかってきました。中学生になったくらいから、うちってあんまりお金がないし、普通の会社員がいいなと漠然と思っていて、農業をやる気は全くありませんでした。大学を卒業して10年間県内のスーパーで働いていましたが、ある時父から一緒にやらないかと言われました。今まで、そんなことを言われたことがなかったうえに、自分の今の仕事にも限界を感じていました。だったら生産する側に回って、野菜のおいしさを訴えかける立場になった方がいいかと思って、農業をはじめました。スーパーで働いていた時のことが役に立っているなと感じた時は雄高―購入してくださる方がイベントなどで来た時は、自分で言うのもなんですが、お話しするのも好きだし、説明も上手なんじゃないかとは思っています。市販では、普段食べないような野菜やちょっと鮮度が悪い野菜も、有機ということで普通に並んでいる。そういった有機野菜への価値観には矛盾を感じています。有機農業を始めたきっかけ雅巳―有機農業以外のことを考えたことがありませんでした。農業の一番大事なところは何かというと、未来永劫続いていくことだと思っています。そのために考えられることは、科学的に合成されたものを使わないことでした。有機農業を長くやってきて、今一番難しいのではと考えていること雅巳―有機農業そのものが難しいと思ったことはあまりありませんが、近年、シカ等の鳥獣の害、天候の極端な暑さや寒さ、台風が何回も来たりといったことが、有機農業を難しくしてきています。しかし私は難しいといわれる事を、ひとつ一つ勉強と息子のミライ の生産者「梶原農場」梶原雅まさ巳みさん梶原農場代表取締役養豚業を経て35年前から有機野菜を生産