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概要

あーしあん328

2 山梨県には、多摩川(東京)相模川(神奈川)富士川(静岡)という3つの一級河川の源流があります。源流域に暮らす私たちは、川に入って遊べるほどのきれいな水が身近にありました。しかし当時、下水が整備されていない地域では、川に生活汚水をそのまま流していました。昔のように残飯やゴミのほとんどが、自然に分解するような素朴な生活をしていた時代はよかったのです。しかし経済の高度成長期以降、便利さゆえに様々な物が自然分解しないプラスチックに変わっていったことから、今では川にゴミが散乱するという事態になってしまいました。川にゴミが流れても、すぐ目の前からは消えてしまうのが原因の1つでした。 夏は河原に草が生えているので目立たなくても実際はゴミだらけ、その為草が枯れると、レジ袋やペットボトルのゴミがまるで花が咲いたように所々に現れます。平成の名水一〇〇選に選ばれている都留市の太郎次郎滝の下など、県内の川の全流域で起こっていることです。 川のゴミは1日かけて何キロも拾っても、また何日かすると元通りで虚しい追いかけっこ状態に陥っていました。川に石を投げて水を切ったり、風に吹かれたり、飽きずに水遊びする子どもをやっと着替えさせたりと、誰しもが持っている川の思い出。きれいな川で過ごすかけがえのない時間を、未来の子ども達にも残したい!「あの時代は良かった」にさせないために、私たちができることとは…。山梨の川~流れる水~地図・画像提供:桂川・相模川流域協議会