ブックタイトルあーしあん330

概要

あーしあん330

目的地は標的遺伝子雌になる遺伝子を破壊した蚊の放出DNA分解酵素遺伝子組み換えでっぷり でっぷりゲノム編集ガイド図B 図Aマーカー舟：ウイルスやプラスミド2　昨年12月、ゲノム編集技術により、世界で初めて中国で双子が誕生し、倫理観に問われる大きな問題が起こりました。そして政府は、今年度になってゲノム編集技術で遺伝子を操作した食品について、外部からの遺伝子が組み込まれないものについては安全性の審査も表示も規制しないと結論付けました。　このゲノム編集技術、いったいどういうものなのでしょうか。生植物の根幹が操作されることに対して、開かれた論議がなされないまま知らないうちに食卓にのぼることも予想されます。また、遺伝子組み換え菜種が広く自然交配してしまっている現状を考えると、ゲノム編集植物は大丈夫と言い切れるのでしょうか。　難しい内容ですが、取り返しのつかないことにならないためにもきちんと理解していただきたいと思います。遺伝子組み換えとゲノム編集…何が違うの？　ゲノム編集は、簡単に言うと遺伝子組み換え技術の最新バージョンであり、遺伝子の働きを壊す技術です。また、狙った遺伝子をピンポイントに操作することが可能になりました。たとえば、１頭から多くの食肉をとって効率を図りたいとなれば、遺伝子組み換え（図Ａ）は他の動物の成長ホルモン遺伝子を導入しましたが、ゲノム編集（図Ｂ）は動物が持っている成長を抑える遺伝子を壊すことで、成長が促進されるということになります。何が問題なの？　2月に開催された学習会の講師 河田先生※の話では、ゲノム編集の道具をわかりやすく説明すると、目的に案内するガイドさんが目印をつけるマーカーさんとＤＮＡをカットする分解酵素さんを船に乗せて侵入すると考えます。① そのガイドさん役が間違って案内した場合、そのまま操作されたらどうなるのでしょうか。重要な遺伝子が壊されれば、その生命体に大きな影響が出てしまいます。(オフターゲット問題)② マーカーさんは、主に発光クラゲを使ったり、抗生物質耐性遺伝子を使っています。ゲノム編集操作以外で、不要な遺伝子が入ることに対して危惧することはないでしょうか。特に抗生物質耐性遺伝子は腸内細菌の遺伝子に取り込まれ、腸内細菌が抗生物質耐性になってしまう恐れがあります。③ 分解酵素に対する免疫反応や発ゲノム編集操作技術は必要なのか？