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概要

あーしあん353

3「ゲノム編集」何が問題? 環境や人体への影響が分かりません。更に、安全性を実証する評価項目が未確立で、開発者が届け出さえすれば、国による「安全性審査」を受けなくても流通・販売できてしまう仕組みが問題です。選んで、避けたい! 残念ながら、ゲノム編集食品を選び、避けるのは非常に困難です。 それは、遺伝子組換え作物の種子や苗、またゲノム編集された種子や苗には「表示の義務」がないからです。またゲノム編集に関しては、消費者庁は食品への「表示の義務」も困難との認識を示しています。遺伝子組換えには規制があるのに、ゲノム編集を規制しようとしないのはなぜ? 遺伝子組換えが規制※の対象となったのは、本来その生物にはない外来遺伝子を導入することで、食品としての安全性や環境への負の影響が懸念されるという理由が主でした。 しかし、外来遺伝子の導入がないゲノム編集は、自然に生じうる変異と変わらない、また区別がつかないことから規制が必要ないという見解で規制されていません。※ カルタヘナ法という法律で、遺伝子組換え生物等の使用等について規制されています。これは、生物多様性を確保するために制定された法律で、生物多様性に影響を及ばさないかどうかの事前審査や適切な使用方法について定められています。 そのため、この法律によって安全性が確認されるまでは、遺伝子組換え生物の屋外での栽培、生育は禁止されます。パルシステム山梨の取り組み このような背景を踏まえ、パルシステム山梨は、遺伝子操作作物を栽培したくない生産者、遺伝子操作原料を使用したくない事業者、そして食べたくない消費者の″えらぶ権利〟を守るために、2021年5月10日~6月11日に「種苗への遺伝子操作の表示を求める署名」に取り組みました。その結果、5,905筆の署名が集まりました。この署名は、団体会員として登録する「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」をはじめ、諸団体が行った本署名と共に農林水産大臣へ提出いたします。皆さまのご協力、誠にありがとうございました。パルシステムは遺伝子組換えおよび、ゲノム編集食品にNO! パルシステムグループは、遺伝子組換え作物による環境への影響を懸念し、遺伝子組換え技術で生産された作物およびそれを主原料として使用された食品は、原則として取り扱わない方針で商品を提供しています。また、ゲノム編集食品についても、″えらぶ〟権利を守るため、遺伝子組換えと同様に産地や取引先へ理解と協力を求める他、政府に対しても規制や食品表示を要請します。・・・・・ 私たち消費者にもできることがあります。それは、まず問題点を知ることです。そして、知ったことを身近な人に伝えましょう。″ものを買う1票の力〟は大きいものです。これら食品の流通規制と表示の義務化に向けてあきらめずに声を発し続けることが大事な取り組みです。ゲノム編集食品届け出の流れと疑問点① 事業者が厚生労働省にデータを提出(届け出は義務ではなく任意)② 専門家会議で、遺伝子の導入がないことなどを確認(安全性の審査は受けなくても良い)③ 事業者が厚生労働省に届け出流通・販売へ(表示の義務がない)