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概要

あーしあん356

2大豆事情について 大豆は世界中で生産されています。主要国はアメリカ・ブラジル・アルゼンチン。その3か国で、世界の大豆生産量の約80%を占めています。しかし、各国内では食用として使われるのは1割にもなっていません。海外では、油脂やバイオディーゼル燃料、家畜の飼料など、そのほとんどが食用以外の用途で消費されているのです。大豆の主要輸入国の生産実態 世界1位の大豆消費国である日本ですが、国内自給率は約7%に留まっています。その大半を輸入に頼っているのが現状です。(農林水産省HP参照)その主要な輸入国は、アメリカとブラジルです。 気になるのは、同国で生産された大豆の安全面は「どうなのだろうか?」ということですが、結論から述べると、アメリカ、ブラジルで作付けされている大豆の90%以上が遺伝子組換え作物といわれています。 遺伝子組換えとは、生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物などの細胞の遺伝子に組み込み、新しい性質をもたせることです(例えば、除草剤に耐性を持つ西洋菜種、害虫に抵抗性を持つトウモロコシ、有用成分を多く含む大豆、花の色を変化させた薔薇等)。 パルシステムでは、遺伝子組換え技術研究を否定してはいませんが、研究段階レベルであり、実用段階ではないとの考えから、GM(遺伝子組換え)作物の使用に反対しています。深刻化する食料不足とサプライチェーンについて ご存じの通り、世界は深刻な食料不足です。国連によると、2020年は前年と比べ1億6000万人増の7億2000万~8億1100万人が飢餓に苦しんでいるといいます。原因は、気候変動と新型コロナウイルスです。 いずれも身近な問題ですが、特に懸念するのは気候変動による自然災害です。今、世界各地では過去に例のない大干ばつにより、農作物に深刻な影響を及ぼしています。先の通り、日本の大豆の主要な輸入先であるアメリカ、ブラジル、アルゼンチンでは歴史的渇水とされ、深刻な水不足の状態が続いています。穀物生産に留まらず、畜産業にも日本の食卓の真ん中にある大豆大豆製品といえば?みそ、しょうゆ、豆腐、納豆等、どれも私たちの食卓に欠かせないものばかりです。大豆は「畑のお肉」とも呼ばれるように、古来より私たち日本人の貴重なたんぱく源となっています。ちなみに、国民一人あたり1年間で摂取する大豆の総量が8.19kgと世界で最も多いのが日本人。次いで、中国が3.96kgで、ブラジルでは3.28kgとなっています。