パルシステム山梨 長野

国産・産直・環境にこだわり、安心・安全の食材をお届けします。

今週のうまい甲斐(8月2回)

今週のうまい甲斐(8月2回)

2018.7.28

 

パルシステムの独自の基準

パルシステムでは、今から20年前、1998年に「農薬削減プログラム」を策定し、毒性の強い農薬の使用を避けながら、全体的に総量削減にチャレンジしていく「持続可能な環境保全型農業」の推進をスタートしました。生産者と消費者がともに意識向上をめざし、取り組んできたこの産直活動は、全国の環境保全型農業をリードするものであり、とかく生産者まかせになってしまう使用農薬に関して、消費者も学び、ともに真剣に向き合う機会をつくってきました。

 

20年経った今、環境が変わり、農薬に対する新たな見解もあり、この基準を見直さなくてはならない事態がおきています。それは農薬を絞って使ってきたことによる薬剤耐性を持つ恐れがあることや地域的に特有の病害虫がいて、その防除ができない、将来的に病害虫被害によって収量が見込めなくなるかもしれない、また高齢化によって手間がかけられないなど、とても悩ましい問題です。また、かつてこんなに大きな問題になるとは想定していなかった獣害もあります。日本は地域によって地域にあった栽培方法が異なり、農薬をつかわなくてもある程度の作物が育つところもあれば、かなりの努力をしなければ、農薬に頼らない栽培をすることができない地域もあります。また、作物によっても農薬課題は異なり、特に果樹のようなものは、農薬削減はかなり難しく、一概に基準をつくることの難しさを痛感しています。安全な食べ物もほしい、環境も保全したい、しかしそれを強いたことによって、生産物がこれ以上減ってしまう、生活収入が確保できないために生産者がいなくなってしまうのもパルシステムの産直としてはどうなのか?そんな論議が今、生産者と組合員が同じ机上で繰り返し行われています。

 

 

生産者のひとりが、「パルシステムと取引を始めたころ、親父が生協に出すんだから安全でいいものを出すのだとはりきっていたのをよく覚えている。100年先は俺も生きていないけど、100年先の人がパルシステムがあってよかった…と思えるような機会にしたい」と熱く語っていたのがとても頼もしく、印象的でした。ジャパンSDGsアワードにおいて「誰ひとり取り残さないために」というキーワードを思い起こしながら、総体的に未来に残せる一番いい形をパルシステムとして選択したいと思います。

 

 

山梨の組合員さんには、特においしい桃や葡萄を食べて欲しいと思っています。ここ近年、毎年天候が読めない中で、安心・安全な生産物をいかに美味しい状態でお届けするか、試行錯誤の連続です。そして、出荷ギリギリまで安心できない状態です。それでも交流を通して知り合った組合員さんの顔が浮かび、美味しいと思ってくれているだろうか?を想像しながら出荷しています。山梨にはおいしい果物がたくさんありますが、それを適期にお届けすることができるのは、地元ならではの強みだと思いますので、たくさん食べて、周りの人にも伝えてください。

 

 

 

2015年に公開確認会を実施しています。
公開確認会の時の監査人(組合員)所見から

  • おいしく、安全・安心なものを栽培するという理念に基づき、生産者お一人おひとりが高い技術で自信を持って栽培されていることを強く感じることができました。
  • 一般の生産者さんより確実に熟度が高く、糖度があり、傷まないように努力し、消費者の立場になり、安心で安全なものを・・・とがんばっている姿に胸が打たれました。安心で安全なおいしいものをいただけることに、御坂うまいもの会の生産者さんに感謝したいです。

※公開確認会とは…
パルシステム独自のしくみ。農産物を食べる人が栽培方法や安全性への取り組みを直接確認をします。組合員の代表者(事前に監査人講習会を受けています)や他の産地の生産者、地域の農業の専門家などが産地に赴き、栽培記録や生産基準などから生産者の取り組みを客観的に評価します。

 

公開確認会のようすはコチラ>>

 

 パルシステム山梨 公式YouTubeチャンネル「おいしい桃にこだわっています。」

 

 

  • 注文用紙もしくはインターネットでご注文ください。 


 

 

うまい甲斐8月3回